EPISODE 01
初の製品開発プロジェクトを、海外工場との連携で成功へ導く
- Y.K さん
- ケーブル・ハーネス事業 営業担当
大手メーカーのPCアクセサリを受注
海外工場とのネットワークを活かしたコスト削減に加え、ニーズを的確に汲み取り、確かな検証付きの提案で信頼を獲得し、大手メーカーのPCに付属する変換アダプタを受注した。しかし変換アダプタは、ティー・エス・ビーが得意としてきた電子部品ではなく完全な製品。消費者の目に触れるため外観のクオリティも求められる。ティー・エス・ビーにとってはこれまでにない、チャレンジングなプロジェクトだった。
中国の工場へ何度も足を運び、
たった1mmにもこだわって
試行錯誤を続ける
課題は4つ。性能、外観、安全性、そしてコスト。世界中に流通する製品なので、さまざまな国の基準を満たす必要がある。地方にあるお客様の実験室と、中国の協力工場とを何度も行き来しながら、現地のスタッフの方々と力を合わせて検証を行い、試行錯誤を繰り返す日々。「あと1mm小さくなれば美しくなる」と、お客様のニーズに応えるためにこだわりを持って開発に尽力した。
協力工場は、対等なパートナー。
その価値観を尊重し、
対話を重ねて信頼関係を築く
日本と海外とでは商習慣が異なる。相手の言葉を日本の感覚で解釈しても、そうはならないことが多い。工場への要望を繰り返すうちに、「上から目線ではなく、対等な立場で話してほしい」というお叱りを受けたこともある。相手の文化、価値観を理解し、先回りして手を打っていくこと。そして実際に顔を合わせ、モノに触れながら対話することが、強い信頼関係をつくるためには欠かせない。
自ら情熱を燃やし、世界を追いかけていくような挑戦をしたい
その後も製造工程でノイズが発生するなど、困難な局面はあった。何の専門知識もなかったけれど、お客様と協力して徹底的に調査し、あらゆる改善策を試した末、無事に量産を開始することができた。
知識がないことは、逆に先入観がないということでもある。恐れずに意見を言い、思いつく限りの行動を取る。その武器は、世界というフィールドであれば必ず活きる。これからも「こんなことをやりたい」という気持ちを第一に、自ら動き、世界を追いかけていくようなプロジェクトに挑戦したい。
海外でのビジネスを順調に広げてきたティー・エス・ビーだったが、お客さまの期待により広く、より確実に応えるために、生産拠点の拡大は避けては通れない課題だった。
モノづくりの力を強化することで、お客様のニーズにより深く寄り添い、商社の枠を越えた価値を提供するために。2007年、新拠点の立ち上げプロジェクトがスタートした。
ラオスを選んだ背景には、さまざまなメリットがあった
選んだ地は、ラオス
あらゆる角度から検討を重ね、ラオスへの工場設立が決定。
入社2年目(当時)の若手社員も含めた3人のメンバーでチームを組み、未知の舞台でゼロからの挑戦が始まった。
想定外は当たり前。 地図アプリもなく、徒歩で訪問先を探すことも
工場は、場所だけを作れば回るわけではない。安定して稼働するためには「仕組み」が不可欠となる。
原材料や部材の調達ルート確保、輸送・通関・倉庫など物流の整備、品質基準と管理体制の構築……一つでも欠ければ、工場は動かない。特に現地の法律対応ではゼロからルールを学ぶ必要があり、今のようにWebで情報が得られず、容易なことではなかった。
困難はそれだけではない。海外では「想定外」が当たり前に起こる。情報は揃わない。スケジュールは崩れる。必要なものが、思うように手に入らない。
地図アプリもなく、社用車もトラックしかない中、徒歩で訪問先を探すこともあった。
仲間の存在が、プロジェクトを成功へ導いた
そんな状況でも前進することができたのは、ティー・エス・ビーの社員全員が一丸となってこのプロジェクトを成功させたいと思っていたから。右も左も分からない2年目社員の質問にも、一つひとつに丁寧に答えてくれる仲間たち。時には担当外の社員が、就業規則や政府宛ての書類作成を手伝ってくれることもあった。
正解は分からなくても、常に最適解を求めて決断を繰り返した。
そして2008年、ついにラオス工場は竣工し、本格稼働を開始した。
厳しいチャレンジの先にあった、人との温かなつながりと、成長の実感
立ち上げを通して感じたラオスの魅力は、何よりも人の温かさだった。穏やかで協力的な人が多く、良いモノを作ろうとする姿勢には何度も助けられた。そこには確かに、国境を越えた人と人とのつながりがあった。
海外拠点の仕事は決して容易ではない。だからこそ、自分の判断と行動で事業を成功へと導いていく、そのやりがいを強く実感することができる。ラオス工場の立ち上げは、ティー・エス・ビーとメンバーたちにとって大きな挑戦の一つであり、成長を続けるための大切な一歩となった。この経験を糧に、私たちは次のステージへと進んでいく。